膠原病(こうげんびょう、connective tissue disease:CTD、 Collagen disease)とは、一般に ①関節や筋肉・靭帯などの痛みを主な症状とし、発熱・倦怠感・レイノー現象などをともなうことがあり、②自分の免疫のシステムが自分を攻撃しておこる自己免疫疾患で、③その炎症の主な場が間質(細胞と細胞の間の組織)である病気の集団をさす名称です。 それらの疾患には、全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性硬化症・全身性強皮症(SSc、PSSともいう)、皮膚筋炎(DM)、多発性筋炎(PM)、関節リウマチ(RA)、結節性多発性動脈炎(PN)、混合性結合組織病(MCTD)、シェーグレン症候群(SS)、顕微鏡的多発血管炎(MPA)などがあります。 膠原病は、その診断・治療に専門的知識を要することより、現在では日本リウマチ学会が定めるリウマチ専門医が主に診療しています。 膠原病は、難しい病気、恐ろしい病気と捉えられがちですが、ここでは、一般の方を対象に、そんな病気をやさしく解説し、また、役に立つトピックスを載せていくつもりです。杏雲堂病院内科・リウマチ科 山中健次郎
2012年11月1日木曜日
2012年3月31日土曜日
HbA1c
ヘモグロビンは赤血球の中に大量に存在する蛋白で、身体の隅々まで酸素を運搬する役割を担っております。赤血球の寿命はおよそ120日(4ヶ月)といわれています。赤血球はこの間ずっと体内を巡って、血管内のブドウ糖と少しずつ結合します。一度結合すると離れません。高血糖の時、すなわち余っている糖が多ければ多いほどこの結合が増えグリコヘモグロビン(HbA1c)も多くなるわけです。したがって血液中のHbA1cのパーセント値は、赤血球の寿命の半分くらいにあたる時期の血糖値の平均を反映します。すなわち外来で血液検査をすると、その日から1~2ヶ月前の血糖の状態を推定できることになり、糖尿病のコントロールの指標となります。また、空腹時血糖値は正常、尿にも糖分が含まれていないが、食後に異常に血糖値が上がるという、見過ごされやすい糖尿病を診断する際にも大変役に立ちます。しかしながらこの、HbA1c測定には、我が国が従来使っていた測定法JDS値と、主に欧米で使われてきたNGSP値ががありました。そして、HbA1c測定のさらなる標準化・最適化と併せて,厚生労働省・日本糖尿病協会・日本医師会・保険者団体を初めとする関係諸団体との協議を重ね,平成24年4月1日以降のHbA1c国際標準化について以下のように決定しました。①平成24年4月1日から日常臨床でもNGSP値を用い,当面の間 JDS値も併記する。②特定健診・特定保健指導においては,平成24年4月1日〜平成25年3月31日の期間は,受診者への結果通知及び保険者への結果報告のいずれも従来通りJDS値のみを用いる.③平成25年4月1日以降については,関係者間で協議し検討する.NGSP値はこれまでの
JDS値におよそ0.4%加えた値となります。これまで、HbA1cが6.5%(JDS)だった人は、糖尿病のコントロールが同じでも6.9%(NGSP)となります。糖尿病コントロールが急に悪化したと思い、過度な食事療法をしないように注意が必要です。
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