膠原病(こうげんびょう、connective tissue disease:CTD、 Collagen disease)とは、一般に ①関節や筋肉・靭帯などの痛みを主な症状とし、発熱・倦怠感・レイノー現象などをともなうことがあり、②自分の免疫のシステムが自分を攻撃しておこる自己免疫疾患で、③その炎症の主な場が間質(細胞と細胞の間の組織)である病気の集団をさす名称です。 それらの疾患には、全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性硬化症・全身性強皮症(SSc、PSSともいう)、皮膚筋炎(DM)、多発性筋炎(PM)、関節リウマチ(RA)、結節性多発性動脈炎(PN)、混合性結合組織病(MCTD)、シェーグレン症候群(SS)、顕微鏡的多発血管炎(MPA)などがあります。 膠原病は、その診断・治療に専門的知識を要することより、現在では日本リウマチ学会が定めるリウマチ専門医が主に診療しています。 膠原病は、難しい病気、恐ろしい病気と捉えられがちですが、ここでは、一般の方を対象に、そんな病気をやさしく解説し、また、役に立つトピックスを載せていくつもりです。杏雲堂病院内科・リウマチ科 山中健次郎